映画 「かぐや姫の物語 」を見て

かぐや姫の物語 公式サイト

先日高畑勲の最新作「かぐや姫の物語」を見た。

ネタバレを含むのでとてもかぐや姫の物語を期待している人はこれ以上読まないことをおすすめする。

最後の映画作品は何で何年ぶりなのか調べてみたら1999年のホーホケキョ 隣の山田くん以来となる。14年振りだ。

高畑勲は個人的に好きな監督の一人であるし「おもひでぽろぽろ」は地元が舞台になっていて少し思い入れがある、きっと監督としては最後の作品になるであろうこの作品に対してとても大きな期待を持って鑑賞した。。。

 

 

以下感想

 

いやぁがっかりした…

竹取物語だった、竹取物語以上でも以下でもなく竹取物語そのものだった。

当たり前なのかもしれないけど僕はどこかそれ以上のなにかを期待していたがそんなものはなにもなかった。

100%原作竹取物語に忠実なのかと言えばそうではなく、少なくはない程度に脚色があるのだけれど、それにしても竹取物語であった。

自然に対する脚色が多かったがそれも延々と他の作品高畑勲でなくても言われてきたことだし鬱陶しく、説教がましく感じた、なにを今更…と思ってしまうがここまでやるということは本当に伝えたいことなのだろう。

竹取物語の範疇を超えた何かは高畑の自然に対する思いということであり、それ以外はなにもなかった。

でもここまで時間と金と才能を費やし作った作品、なにかあるのではないか、自分が感じ取れなかったものがあるのではないかと思いいろんな人のレヴューを読んでいます。

 

 

映画に対してネガティブなことをいうと「じゃあつまらないなら見るの止めよう」と思われるかもしれない、しかしそれは一端の映画を志していたものとして心が痛む。この記事を見る前はかぐや姫の物語を観ようと思っていたが見る気が削がれた方がもしいれば是非見てほしい。

あまり行かなかった大学生活の中で学んだことの一つに、映画は駄作だろうがなんだろうがそれを鑑賞し、見た後に友人とふざけながらこき下ろすのも楽しみだということ。この行為自体の楽しさはいい映画だろうがゴミだろうがは同じくらいだった。

だからもし面白くなければ一緒に行った家族、友人、恋人と笑い話にしてしまえばいい、よくない映画もそれくらいのネタにはなる。

 

人は映画になにかを期待しすぎる節がある、この映画をみて人生観が変わったとか悩みがすっ飛んだとか…

映画は確かにそういう側面もあるがそんな良い映画は1年に1本あればいいほうでそんなに簡単に出会えるものではない。世の中で作られる映画の多くはそんな大したものではないのだ、本当に。